2012年12月09日

農地の贈与(農地転用との関係)

司法書士事務所の担当の方からご質問を受けたので、紹介させて

頂くことにします。

また、年末が差し迫り忙しくなってきたため、また、ブログの更

新頻度が低下してしまいました。

さて、話を戻します。

質問の内容としては、愛知県内のとある山間部近郊の農地(地目

は田)を農転して宅地にする予定の親子。

現在所有者は父親。

農地であるため、固定資産税評価額も小さく、納税も僅かである。

息子がその農地転用後の宅地に自宅を新築する計画である。

農地の段階で贈与手続きを行い、その後宅地に転用すれば、贈与

時の評価額は固定資産税評価額×倍率評価となるからいいよね?

という話。

なるほど、なるほど、考えましたね・・、でも「アウト」ですよ!

まずは、

相続税法22
 相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の
 取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき
 債務の金額は、その時の現況による。

とされています。

従って、「財産の取得の時」、今回の質問でいうと「農地の

取得の時」とは?とうことになりますね。

ところで、今回は、農地転用と所有権の移転ということです

から、農地法第5条に基づく許可(農業委員会又は知事)が

必要になります。

従って、農地転用と所有権移転がセットになるわけですね。

そして、

相続税基本通達 1の3・1の4共−10
(農地等の贈与による財産取得の時期)
 農地法第3条第1項若しくは第5条第1項の規定による許可を
 受けなければならない農地若しくは採草放牧地(以下「農
 地等」という。)の贈与又は同項第6号の規定による届出を
 してする農地等の贈与に係る取得の時期は、当該許可があ
 った日又は当該届出の効力が生じた日後に贈与があったと
 認められる場合を除き、当該許可があった日又は当該届出
 の効力が生じた日によるものとする。

となっています。

要するに、許可又は届出の効力が生じた日が贈与があったも

のとなるわけです。

そして、この農地等の評価はどうなるかと?ということです

が、

財産評価基本通達 36−4
(市街地農地の範囲)
  市街地農地とは、次に掲げる農地のうち、そのいずれか
  に該当するものをいう。
  (1)農地法第4条又は第5条に規定する許可を受けた農地
  (2)市街化区域内にある農地
  (3)農地法等の一部を改正する法律附則第2条第5項の規
     定によりなお従前の例によるものとされる改正前の
     農地法第7条第1項第4号の規定により、転用許可を要
     しない農地として、都道府県知事の指定を受けたもの

ということで、市街地農地に該当するため、宅地並み評価※と

なるわけです。

※宅地並み評価とは「宅地比準方式」のことであり、その農地
 が宅地であるとした場合の価額から宅地転用に必要な造成費
 を控除して算出する
 

だから、農地としての低い評価額で贈与できるとおもっている

とえらいことになりますので、ご注意ください。
posted by きろむひ at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 税務の記録